海外のプライベートバンクサービスを利用されている方々、これから利用される方々への啓蒙活動を中心に行っています。

スイスではかなり一般的な存在

スイスのプライベートバンク業界ではプライベートバンクには売買だけをする「執行口座」を開設し、運用助言をするのはプライベートバンク以外の独立した運用助言会社(インベストメント・アドバイザー)が行う、という業態がかなり一般的になっています。

これはあるプライベートバンクに勤務をしていた担当者が辞職したりレイオフされた際に、顧客を連れて退職するケースに対応して発展してきた業態です。プライベートバンキングではかなり個人的で濃密な関係を担当者と築くことがままありますので、この担当者に顧客がついて行く、と言うことはある意味で当然と言えば当然のことかも知れません。

ちなみにここでの運用助言会社は原則として「スイスで認可」されている運用助言会社に限られています。

通常は運用助言会社は懇意にしているプライベートバンクに口座開設を依頼し、顧客は運用助言会社のアドバイスを参考にして自分自身でプライベートバンクに投資商品などの指図をするのが一般的です。

あまり知られていない事実ですが、昨今プライベートバンクではこの執行口座での手数料収益の割合が、大手でもかなり高くなっている程一般的な利用方法といえます。

従ってスイスのプライベートバンク、スイス銀行では「一任勘定サービスがメインである」、という説明や認識は間違っていると言えます。

また一任勘定サービスは年間1%程度の手数料がかかりますが、プライベートバンク以外の運用助言会社からサービスを受ける場合にはその手数料が安くなる場合がままあります。


そしてプライベートバンクの一任勘定サービスでの運用収益が、この様な外部の運用助言会社よりも良いか?と言う点については怪しいケースも多々見受けられるのが実態では無いでしょうか?